厚生労働省が見直し案をまとめた「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定されました。
この大綱では、勤務間インターバル制度の周知や導入に関する数値目標が初めて設定されました。
設定された数値目標を抜粋してご案内いたします。
1.週労働時間60時間以上の雇用者の割合を2020年までに5%以下とする。
2.勤務インターバル制度について、労働者30人以上の企業のうち、
(1)制度を知らなかった企業割合を2020年までに20%未満とする
(2)制度の導入企業割合を2020年までに10%以上とする。
3.年次有給休暇の取得率を2020年までに70%以上とする。
とくに年次有給休暇の取得日数が0日の者の解消に向けた取り組みを推進する。
また、過労死等の防止のために労働行政機関等における対策として、以下の事項が策定されました。
1.長時間労働の削減に向けた取り組みの徹底
・過重労働の疑いがある企業等に対する監督指導の徹底。
・「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を踏まえ、
労働時間の把握について指導。
2.過重労働による健康障害の防止対策
・「過重労働による健康障害を防止するため事業者が講ずべき措置」について、周知・指導を徹底。
・面接指導等の確実な実施。
3.メンタルヘルス対策・ハラスメント防止対策
・傘下事業場においておおむね3年程度の期間に精神障害に関する労災支給決定(認定)が
2件以上行われた場合は、本社事業場に対しメンタルヘルス対策に係る指導を実施。
・過労死等に結び付きかねないハラスメント事案が生じた事業所に対し、
再発防止のための取り組みを指導。
人手不足や生産力の向上のためには、法令を順守しつつ、企業独自の「働き方改革」を推進することが
ますます求められる時代になります。
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